Drone
ドローンは、タレット・ミサイルに並ぶ第三の攻撃手段です。
タレットとランチャーがそれぞれハイスロットのハードポイントを占有して装備するのに対し、ドローンは船のドローン帯域/ドローンベイを使用します。より具体的には、艦船が戦闘中に格納できるドローンの量がドローンベイの容量で決まり、一度に展開して攻撃に投入できる量がドローン帯域で決まる、という感じです。
そのため、ドローン帯域を持つ船であればどの船でもドローンを使用できます。
大半の船はドローン帯域を持つので、サブウェポンとしてタレット・ミサイルと一緒に使うことが多いです。
また、ドローンにボーナスを持ち、ドローン自体を主兵装として用いる船を一般的に「ドローンボート(DroneBoat)」と呼びます。
ドローンの長所と短所
- 長所
- ほとんどの船で使えるため、スキルが腐らない。
- 弾薬もキャパシタも消費せず攻撃できる。
- 性能差はあるものの、自由に攻撃属性を選べる。
- EWARへの耐性が強い。
- 母艦が射程やトラッキングなどの妨害を受けてもドローンには波及せず、ECMやRSDでロックオンを阻害されてもドローンの攻撃は止まりません。
- ミサイルと同様に、自分自身の動きによって命中率が直接下がるということがない。
- 火力投射だけでなく、EWARや、味方のリペアなどにも使える。
- 自動反撃機能を持つため、操作しなくても勝手に攻撃してくれる。
- 短所
- ドローン自体がロックオンされ、攻撃を受けることがある。ドローンを破壊されると、火力が低下する。
- ベイに残っている予備を投入すれば火力低下は防げますが、予備まで破壊されたり、そもそも予備がない場合などはどうしようもありません。
- ドローン自体の射程が非常に短いため、ドローンが接近するまで攻撃が始まらず、攻撃指示から実際に攻撃し始めるまでにタイムラグがある。
- ただしセントリードローンは例外。
- ドローンボートの長所
- ドローンベイの容積が大きいため、複数の種類のドローンを搭載したり、予備ドローンを多く搭載できたりする。
- 多くの場合「全ての」攻撃用ドローンに対してボーナスが乗るため1)、ドローンを切り替えることで戦闘中でも容易に対大型・対小型戦闘の切り替えができる。
- ドローンアシスト機能により、攻撃操作のほぼすべてを味方に委任できる。これにより、フリート戦時の火力集中が非常に容易に行える。
ドローンの機能
手動操作
目標をロックオンした状態でドローン攻撃のショートカットキーを押すと、その目標に対してドローンが近づいていき、射程内に入ると目標をオービットして攻撃を開始します。
ドローンの攻撃は、目標が破壊されるか、ドローンに帰還命令を出すかするまでは自動で継続されます。指示なしに途中で目標を変更するということもありません。
自動反撃
ドローンの設定を“Aggressive”にしておくと、母艦である自分の船が攻撃を受けた時に、攻撃してきた船に対して自動で攻撃を開始するようになります。
ただし、手動操作やアシストで既に攻撃対象がいる時には作動せず、その対象を破壊して攻撃が止まっている状態では作動します。
また、“Passive”に設定している場合にも自動反撃は作動しません。
“Focus Fire”にチェックが入っていると、ドローンの自動反撃が常に1隻に集中します。
Drone Assist
フリート形成時にのみ使える機能です。
展開中のドローンを右クリックし“Assist(援護)“からアシストしたい味方を選ぶと、以後その味方のドローン制御範囲内の対象への攻撃動作2)に反応し、その攻撃対象に向けてドローンが自動で攻撃を開始します。ドローンを展開する側は、アシスト操作後は攻撃指示もロックオンもする必要もありません。
ドローン展開側が手動攻撃操作を行うとアシストは切れ、以後は通常の手動攻撃/自動反撃モードになります。
通常、フリートが火力を集中するためにはフリートメンバーがフリートコマンダーの指示通りにロックオンし攻撃操作をしなければなりませんが、ドローンアシストの場合は一度アシストしてしまえば以後は勝手に火力が集中します。
それによりドローンボートフリートが一時的に猛威を振るったため、現在は1人のプレイヤーが受けられるドローンアシスト数の上限が50機までに制限されています。
なお、自分ではない味方を対象とした自動反撃モードになる”Guard(警備)“という機能もありますが、こちらが使われることはほぼありません。
ドローンを使う上でのポイント
- ドローンスキルレベル5を習得し、ドローンを5機出せるようにすること。
- 多くの船のドローン帯域は「25(Light5機分)」「50(Medium5機分)」「125(Heavy/Sentry5機分)」となっています。そのため、ドローンを活用するためにはまずドローンを5機出せる、つまりドローンスキルレベルが5になる必要があります。これは早急に取得しましょう。
- ドローン制御範囲を広げること。
- ドローンは自走できますが射程は無限ではなく、自艦を中心としたドローン制御範囲内にいる目標しか攻撃できません。
- デフォルトのドローン展開範囲は自艦中心に20kmです。これを延長する方法は以下のとおり。
- スキル”Drone Avionics(ドローンアビオニクス)”(5km/Lv)の習得
- スキル“Advanced Drone Avionics(高性能ドローンアビオニクス)”(3km/Lv)の習得
- ハイスロットMOD“Drone Link Augmentor(ドローンリンクオーグメンター)“の装備
- Ishtarのスキルボーナス(5km/Lv)
- 特にセントリードローンを使う際に重要になってきます。
- ショートカットキーを活用すること。
- ドローンによる攻撃は通常の操作メニューにはなく、右クリックメニューによる操作以外はショートカットキーによる攻撃操作しかありません。
- そのため、ドローン攻撃とドローン回収のショートカットは頻繁に使うことになります。この2つは使いやすいように割り振っておくことが推奨されます。
- 操作不能状態のドローンの対処法を知ること。
- クロークやワープアウトなどをするとドローンとの接続が切れ、操作不能になります。そういった「直近の操作者が自分だったドローン」は、同一グリッド内にいる状態で「ドローンと再接続」することで再度操作可能になります。
- 接続が切れた状態のドローンは、誰でも回収できます。一度ドローンベイに回収したら、以降はその船のコントロール下に置かれます。
各ドローン解説
Fighterもドローンの一種ですが、仕様からして大きく異なるので別ページにまとめました。
Combat Drone
戦闘用ドローン。ドローンボートの主兵装になります。
Light/Medium/Heavyに分かれており、それぞれがS・M・Lサイズのタレット・ランチャーに相当する攻撃力を持ちます。
種別 | 使用帯域/体積 | 解説 |
---|---|---|
Light Scout Drone | 5/5 | 最も小型なドローン。 攻撃力は低いですが最高速度とトラッキング速度に優れるため、FG/DDなどの小型目標に対して特に有効です。 ベイの小さい小型艦船はこれを使わざるを得ませんが、大型艦であっても小型目標に近づかれた時のためにこれを搭載しておくのが普通です。 |
Medium Scout Drone | 10/10 | 文字通りの中型ドローン。 帯域が50以上ある艦船はなるべくこちらを使いたいところ。5機出せるならそれなりの火力は期待できます。 |
Heavy Attack Drone | 25/25 | 大型ドローン。 1機あたりの使用帯域と体積が大きいため、帯域を100以上持つ艦船でしかまともに扱えません。 攻撃力は高いですが脚が遅いため、対BS戦闘向きです。 |
これらのドローンは各サイズの中でも国籍によって性能差があり、特に火力と機動力はトレードオフの関係にあります。
簡単にいえばGallenteは高火力鈍足、Minmatarは快速低火力で、CaldariとAmarrはその中間、と言った感じです。
Light, Medium, Heavy | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
DPS | 高> | Gallente | Caldari | Amarr | Minmatar | >低 |
機動力 | 低< | <高 |
Sentry Drone
セントリードローンは戦闘用ドローンの一種ですが、他とは明らかに特性が違うので分けて解説します。
他のドローンは敵に近づいて攻撃を浴びせますが、セントリードローンは展開後一切動くことが出来ません。
その代わり射程は長射程タイプの大型タレット並みに長く、トラッキング速度も大型タレット並みに低いことから、敵から距離を離して展開し狙撃するような運用になります。
使用帯域/体積は25/25でHeavy Droneと同じ。
火力こそHeavy Droneにやや劣りますが、タレットのようにターゲットを瞬時に切り替えられる上に即着弾するので、動けないこと以外はほとんどタレットと同じように扱うことが出来ます。
射程切り替えの自由度では劣りますが、ドローンであることから攻撃属性を自由に切り替えられることが、タレットとの違いになります。
通常の戦闘用ドローンとは違い、セントリードローンは火力及びトラッキング速度と射程がトレードオフの関係にあります。
国籍 | Gallente | Amarr | Minmatar | Caldari | ||
---|---|---|---|---|---|---|
名前 | Garde ガーデ | Curator キュレイター | Bouncer バウンサー | Warden ウォーデン |
||
攻撃属性 | Therm | EM | Exp | Kin | ||
DPS | 高> | 高 | 中 | 中 | 低 | >低 |
射程 | 短< | 短 | 中 | 中 | 長 | <長 |
最適射程距離 | 短 | 中 | 中 | 長 | ||
精度低下範囲 | 中 | 短 | 長 | 中 | ||
追跡速度 | 高> | 高 | 中 | 中 | 低 | >低 |
簡単にまとめると、
Garde | ブラスターに近い性能 |
---|---|
Curator | パルスレーザーに近い性能 |
Bouncer | オートキャノンとアーティラリの中間 |
Warden | レールガンに近い性能 |
と言った感じです。
Gecko
Heavy Droneの一種で、Gecko(ゲッコー)というものがあります。
これがかなり特異な性能を持っています。
これはHeavyではあるものの、使用帯域及び体積が共に50で通常のHeavy Droneの倍あります。
攻撃属性が単一ではなく、4属性全て備えています。そしてダメージの合計値はOgre IIの倍以上です。
耐久性も非常に高くHPの合計は他のHeavyの3倍以上、機動力も高めでBerserker IIとほぼ同等です。
つまり、非常に強力なドローンです。
ただ、Geckoは限定アイテムでBPOが存在せず、イベント等で配布された限られた数しか存在しません。そのため非常に高価で、なかなか手を出しにくいというのが数少ない欠点と言えます。
Combat Utility/Electronic Warfare Drone
マーケット上での分類こそ分かれていますが、どちらも要はEWARドローンです。
コンバットドローン同様にLight/Medium/Heavyの3サイズに分かれていて、大きい物ほどEWAR強度が高いです。
これらはコンバットドローンと同じ名前を持ち、その後ろにEWARの種類とドローンサイズを示す略号が付与されています。
ただ、これらが使われる場面はほとんどありません。というのも、
- 通常のコンバットドローンに比べ耐久力が非常に低く、半分程度のHPしかない。
- EWAR強度が低く、スキルやボーナス等で強化もできない。
- 複数機を同時にぶつけるため、強烈なスタッキングペナルティが発生する。
という欠点により、大した効果を期待できないからです。
唯一の例外がECMドローンで、中でも小型ECMドローン”Hornet EC-300”の使用率はコンバットドローンのそれに匹敵します。
ECMの特性である「スタッキングペナルティが発生せず、それどころかたくさん使えば使うほど効きが良くなる」という点がドローンで使用するということと見事に噛み合っており、よほど大きい目標相手でなければ5機でも十分に効果を期待できます。ドローンボートが裏の手として搭載することも多いです。もちろん、フリートで多数使用するのは更に効果的です。
Logistics Drone
その名の通り、味方のHPを回復させることが出来るドローンです。シールド/アーマー/ハル版がそれぞれ存在します。
なお、自分自身をロックオンできないことから母艦をリペアすることは出来ません。
Exequror/Scythe及びLogistics Cruisersがこれへのボーナスを持つため、これらのLogi能力の底上げに使われることが多いです。
Mining Drone
鉱石を採掘できるドローンです。
しかし、採掘量がしょぼすぎるので使われることはほぼありません。
採掘艦が使うこともありません。おとなしく護衛用のコンバットドローンを搭載しましょう。
Excavator Mining Drone
'Excavator' Mining DroneはRorqual専用の採掘ドローンです。Heavyと同じ25Mbitの帯域を使うだけあり、通常の採掘ドローンを大きく上回る採掘能力を持ちます。
しかしその真価はIndustrial Core起動時にあります。これにはRorqualが用いる採掘ドローンの採掘能力を5倍にするボーナスがあり、これを受けることでExcavator1機で採掘艦1隻の採掘能力を上回るようになります。
Rorqualはこれを5機展開できるので、採掘艦隊を率いなくともこれを用いるだけで強力な採掘能力を発揮できます。
なお、原価からしてドローンとは思えないほどとんでもなく高く、5機セットで買おうとするとRorqual本体よりも高額になるという有様です。
Salvage Drone
サルベージ用のドローン。
成功率は通常のサルベージャーより低いですが、スキルによって成功率を上げられるためスキル次第ではそれなりに頼りになります。
NPC掃討中に並行してサルベージする、ということもできなくはないですが、そんなことをするくらいならコンバットドローンで火力を底上げした方が効率的。
使うなら、サルベージ専用艦の補助手段として用いるのが良いでしょう。