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輸送
他のMMOあるいはRPGなどでは、アイテムを「自動で」「瞬時に」「自由に」「安全に」他の場所に移動させるシステムが存在することが多いです。
しかし、EVEOnlineにはそのようなシステムはありません。
もっと言うならば、いわゆる「テレポート」のような、プレイヤーを離れたところへ自由かつ瞬時に移動させるシステムも、EVEOnlineにはありません。
そのため、このゲームにおける「モノの手に入りにくさ」というのは、他のゲームとは比べ物にならないほど大きな意味を持ちます。
「あるアイテムがどうしてもすぐ欲しい。でも安く売ってる人が近くにいない」という場所・状況であれば、多少値段が高くてもそのアイテムを買う人がいるでしょう。
つまり、このゲームでは「モノをある場所に持っていく」だけのことが価値を持つことがある、ということです。
移動するのが危険な場所であれば、更にその価値は上がります。
これが、このゲームにおいて「輸送すること」が金を稼ぐ手段となりうる理由です。ゲームシステムで輸送契約というものが用意されているのも、この辺りが関係しているのでしょう。
基本
ただ運ぶだけなら、船を用意して、荷物を載せ、目的地に行く。それだけになります。
そのやり方はチュートリアルなどでも説明されていますし、ここでいちいち記述はしません。
ここでは、より効率よく輸送する方法について記述していきます。
輸送方法を選ぶ時は、次の点について考える必要があります。
- 安全性
- 高速性
- 容積
このゲームでは他人を襲うことは非常に容易ですしメリットも有ります。輸送中に襲われて荷物を失っては元も子もありません。
より高速に運べれば、その分の時間を他のことに使えます。船の容積が大きければより大きなものを運べますし、大量の荷物を運ぶ場合でも往復回数が少なく済みます。
そのとき、その状況に応じた船を使うことが、輸送の効率をより良くすることに繋がります。
使い分け
シャトル
Shuttle
非常に安価。ワープインがかなり早く、手動移動ならほとんどロックオンされない。
容積が10m3しかないため、BPO・BPCの輸送、あるいはキャラクターの移動用として使う。
ワープ速度も高めでサブワープ航行も速いので、オートパイロットでも非常に速い。
ローセクでもそれなりに安全に移動できるものの、バブルにはきっちり引っかかるためヌルでの使用はおすすめ出来ない。
また、拡張性のなさも難点。
T1FF
T1Frigates
安価で高速なのはシャトルと同じだが、容積が100m3以上はあるため、MOD類など小さなものを少量運ぶのであれば十分実用的といえる。
サブワープ速度はシャトルほど速くないため、オートパイロットはシャトルより遅い(それでも大型艦の移動に比べれば十分速いが)。
シャトルと違い、バブル抜け用にMWDを装備できる。そのため、ヌルでの移動用として使われることはシャトルより多い。
Inty
Interceptors
ワープ速度がとんでもなく速く、加速性も高いためワープインも一瞬で完了する。ゲートでロックオンされることはほぼない。
加えてRubiconエクスパンションよりバブル無効の特性を得たことから、ヌルでの移動用、軽量輸送用として使われるようになった。
手動操作時なら場所を問わず、まず捕まらないと言っていい。容積こそT1FFより少ないものの(デフォルトで100m3より少ない)、上記のメリットを考えればしかたのないところ。
IDS
Industrial
輸送専用艦。同クラスでは飛び抜けたカーゴ容積を持つ。
全体から見れば比較的高速な部類に入るが襲撃できないというほどではなく、また防御も決して硬いとは言いがたい。そのため手動・AP問わず、高価な貨物を積んでいるとKamikazeの対象になりやすい。
船自体は安価なのでよく使われる。
各クラスの概要は以下のとおり。
高速型IDS
機動性は一般的なCLとほとんど変わらず、それでいて大きな容積を持つ。Wreatheでの最大容積は20000m3オーバー。
艦船類の輸送にはやや力不足ではあるものの、MOD類や弾薬などの輸送には十分。
オートパイロットでも十分に速い。
容積型IDS
機動性はBC・BSクラスまで落ちてしまっているが、容積は当然高速型より大きく、Bestowerの場合には最大で40000m3以上に達する。
高速型とは違い、オートパイロットにした場合の遅延が著しい。
特化型IDS
専用ベイは容積型IDSのカーゴより大容量で、それ専用として使うには非常に手軽で便利。
それは同時に汎用性の無さでもあり、様々な荷物を混載して運ぶ可能性がある運用には向かない。
ベイの容積が完全スキル依存であり、MODで拡張できないことにも注意。
軽トラ
Blockade Runner
機動性や容積は高速型IDSとほとんど変わらないが、やはり光学迷彩を使用可能というのが大きい。
元の機動性も高いためワープ前にクロークを剥がされる心配も少なく、ちょっとしたゲートキャンプなら容易に突破できる。ハイ・ローにおいて最も安全に輸送できる手段と言っていい。
また特殊効果としてカーゴスキャン無効を持つ。そのため、「どうせ高価な荷物積んでるんだろ」という発想から無差別Kamikazeの対象になることもある模様。安全策はきちんと取っておこう。
重トラ
Deep Space Transport
ロールボーナスであるWCS+2と防御へのボーナスによりソロ相手に殺されにくくはなっている。
が、やはりゲートキャンプなど多数相手には無力であるため、軽トラに比べると安全性は低い。人の少なめなローセクで使われることはままある模様。
フレイター
Freighter
750000m3以上というとんでもないカーゴ容積を持つ。大量の艦船を運ぶことさえ容易。
引き換えに機動性は劣悪そのもの。ワープインに数十秒掛かるなど鈍重この上ない。
MODを一切装備することができないが素の防御力が非常に高いため、よほど高価な荷物を載せない限りKamikazeを食らうことはない。ただしローセクで捕まれば為す術なく死ぬ。
Orca
Orca
本来は採掘支援艦だが、大容量のカーゴ・コープハンガー・鉱石ベイ・SMBを持つため輸送艦としての適性も高い。
素の機動性はキャピタル艦のそれだが、フレイターとは違いMODを装備できるためMWDトリックやT1クロークを使えるという点で優位。
欠点はフレイターほど硬くないということと、輸送船用として購入するには多少高価でコストパフォーマンスが悪いということ。
JF
Jump Freighters
容積はフレイターの約1/3になっているが、それでも他艦種に比べれば圧倒的なカーゴ容積を持つ。
ジャンプドライブを持っているということは輸送において非常に大きな長所で、運用さえ間違えなければ「敵と一切接触することなく」「一瞬で」移動が可能ということを意味する(ただしロー・ヌル限定で、なおかつあらかじめ準備をしておく必要がある)。
また、ジャンプドライブ搭載艦でありながら普通にスターゲートを使用でき、ハイセクに進入できる。
このため、ハイセクからローセクへ直接ジャンプするという芸当も可能。
CV/Rorqual
Carrier
Rorqual
ジャンプドライブを持つことが輸送において便利なのはJFで言及したとおりで、同様にジャンプドライブを持つキャピタル艦にも同じことが言える。特にこの2種はオルカ同様コープハンガーとSMBを(Rorqualは鉱石ベイも)持つため、輸送適性は高い方になる。
ジャンプ距離はJFよりこちらのほうが長いという優位性はあるが、容積はやはりJFに劣る。
また、ハイセクに進入できないということもあり、輸送目的ではJFとはまた違った運用を強いられる。JFではなくあえてこちらを使う意味があるとしたら、やはりSMBを生かした組み立て済み艦船の輸送くらいだろう。