draft7

文書の過去の版を表示しています。


下書きページ7

ドクトリン

一般的にドクトリンとは「戦闘教義」、軍隊部隊の運用思想のことを指しますが、EVEにおいては特に「アライアンス、コープなどの集団が、戦闘の際に使用する標準的な艦隊編成及びその装備を事前に取り決めたもの」を指します。

平たく言えば、「このコープに所属するならこの船、この装備はなるべく早く使えるようになってね」というものです。


ドクトリンを制定する上での注意事項

ここから先は、ドクトリンを制定する側が考えるべき事柄になります。

EVEで起こる艦隊戦の状況は様々で、軽く思いつくだけでも

  • 建造物の攻防戦
  • PvE、採掘をしている艦船に対する襲撃
  • ヌルセクの領土戦
  • ローセク、ヌルセクを徘徊(ローミング)してからの遭遇戦

など多岐にわたります。それら全てで万能に使えるドクトリンなどまず存在せず、状況に応じたドクトリンを選択する必要があります。

建造物の攻防戦に適したドクトリンは基本的に防御力重視で、交戦距離は長射程短射程どちらもありえます。敵の構成に合わせて使い分けられるといいでしょう。
加えて、それがハイセクなのかローセクなのか、はたまたWHなのかで話が違ってきます。
ハイセクならば第三者の横槍はまず入りませんが、ローセク以下ではそれも十分起こりえますし、主力艦が投入されることも想定しなければなりません。WHでの戦闘にBS艦隊を投入しようとすると、あっという間に進入経路がなくなってしまいます(最初からWH内部にいるなら話は別です)。

襲撃や領土戦(特にコマンドノード戦)では船単体の火力や固さよりも機動力が求められることが多いので、重いBSよりもDDやCL艦隊の方が向くでしょう。加えて、プレート装備で機動性の落ちるアーマーフリートよりはシールドフリートの方が適していると言えます。

コープやアライアンスとして活動しているならば、起こりうる戦闘状況は自ずと決まってきます。
最低でもそれらに対応できるドクトリンは制定しておくべきものです。

要は、「このドクトリンはこういう戦い方をするフリートだから、こういう立ち回りをしたい」「敵のフリートにこういう動きをされたら嫌だから阻止しないといけない」という点を把握しておきましょう、ということです。
長射程での交戦を意図するなら、敵に距離を詰められないよう手立てをしなければなりませんし、逆に近距離戦を志向するなら、如何にして敵との距離を詰め、敵の足止めをして、如何に敵の攻撃を凌ぐかというのもドクトリン構築の段階で考えておかなければなりません。
具体的には、それに適応したサポート艦を選定し、それに合わせた装備をしましょう。

ドクトリンは集団で扱うものである以上、所属メンバーの多くがそれに問題なく乗れる、あるいは乗れるようになるまでにそう長い時間を必要としないものでなくてはなりません。
これは極端な例で、AbsolutionをメインDPSに据えたドクトリンを運用できたならそれは間違いなく強いですが、普通はCommandShipに乗れるパイロットはごく限られているし、スキルトレーニングにも長い時間を要するのでまず運用できません。
これは大規模な集団になるほど顕著で、大手アライアンスの汎用ドクトリンはT1BSやT1BCだったりします。逆に小中規模の勢力になればメンバーのスキル水準が把握しやすいので、T2艦船など上位艦を主軸としたドクトリンも比較的組みやすいでしょう。

各ドクトリンとは別に、低スキルプレイヤー向けの「汎用的に使える艦隊戦闘用フリゲート」を取り決めておくのも良いです。
タックラー役の軽量フリゲートや電子戦フリゲートなどは、スキル要件も費用もかなり安く簡単に乗ることができて、かつそれなりの効果を簡単に挙げられます。

コープの資産に余裕があり十分にSRP1)を支給できるならばあまり気にする必要はありませんが、Fac仕様艦船など高価なドクトリンを制定して運用したものの、一度壊滅したら予算がなくなって艦隊を再建できなくなった、なんてことは避けるべきでしょう。

メンバーに複雑な操作を要求するようなフリートは、思ったように強さを発揮できなかったり、予期せぬトラブルが起こったりします。
基本的に多くのドクトリンでは、DPSを始めとした艦隊メンバーはFCに追随することで操艦操作を減らし、火器操作等に専念できるようにしています。そのようなドクトリンなら基本的に問題ありません。
複雑な操作の例としては、

  • 分散して個別での敵捕捉と集合を繰り返すようなフリート(フリート本隊の位置を見失って落伍する者が出たりする)
  • DPSがロジを兼ねるスパイダータンクフリート(味方を撃ったり敵にロジを入れたりする)
  • ステルスボンバーフリート(メンバーに対してクロークしながらの個別操作を要求する。一人のミスで全員のクロークが剥げて攻撃に失敗したりする)

等が挙げられます。これらは実運用を繰り返せば練度は上がっていきますが、最初から万全に使いこなせるとは思わないほうがいいでしょう。


1)
Ship Replacement Program/艦船補償制度。コープやアライアンス主催の艦隊戦に参加して船を撃沈された場合、その購入費用をコープ等が補償して損失を埋め合わせる制度。
ある程度大きな規模の勢力は基本的にこの制度を構築しているので、メンバーは損失を気にすることなく戦闘に参加できる
  • draft7.1612014045.txt.gz
  • 最終更新: 2021/01/30 22:40
  • by bartlett