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下書きページ3

ダメージ計算式

きちんとFitされ、武装に弾薬を装填された船であれば、装備画面でDPSを確認することができます。
しかし、常にこのDPSが発揮されるわけではありません。様々な要素によって、与えられるダメージは減衰します。

「相手に与えられるダメージ」が算出される流れは、以下のとおりです。

  1. Fitting、スキル等により「その船が出せる最大のダメージ」が決められる。(これが装備画面上でのダメージ量・DPS)
  2. 攻撃時の弾の当たり方によって、「どれだけのダメージが相手に届いたか」が決まる。
  3. 相手に届いたダメージは更に相手のレジスタンスによって軽減され、残りが実際のダメージとして船のHPを減らす。

ここでは、2.の「攻撃の当たり方でどれだけのダメージが相手に届き、どれだけのダメージが減衰するのか」「どうすればより多くのダメージを相手に与えられるか」を詳しく解説します。
1.の「装備画面などでのカタログスペック的なダメージ量やDPS」の算出は、MODやスキルやボーナスの影響を受けたりスタッキングペナルティが適用されたりするだけと比較的単純で、しかも数値がわかりやすく表示されることからここでは触れません。
3.のレジスタンスの算出方法は複雑ですが、レジスタンスによるダメージへの影響自体は計算が単純なので、同様にここでは触れません。

はじめに

上記の「弾の当たり方によるダメージの軽減」は、タレットとミサイルで算出方法が異なります

簡単に言うならば、

  • タレットに影響するのは「目標に対する角速度とタレットのトラッキング」「目標までの距離とタレットの射程」
  • ミサイルに影響するのは「目標のシグネチャ半径とミサイルの爆発半径」「目標の速度とミサイルの爆発速度」

を基に、ダメージ量が計算されます。

なお、ドローンの場合はタレットのダメージ計算が適用されますが、Fighter(艦載戦闘機)はタレットとミサイルの計算式を組み合わせた特殊な計算になっています。


タレットのダメージ計算

タレットのダメージに大きく関わるのが、命中率です。
弾が命中しなければ敵にダメージは与えられません。そして、命中率が高いほど敵の弱点に弾を当てられるようになり、ダメージも増加します。
ここではその命中率がどのように決まるかを中心に解説していきます。

タレットの命中率計算式

タレットの命中率(AccuracyRate)とそれに関わる要素は、以下のように表されます。

Va Angular Velocity 角速度。詳細は後述。
Tr Turret Tracking トラッキング
Sig Signature 目標のシグネチャサイズ
Max Maximum 括弧の中身のうち一番大きい物が適用されるという意味。
D Distance 自艦から目標までの距離。
Ro Optimal Range タレットの最適射程距離。
Rf Falloff タレットの精度低下距離。

これの要点だけを簡単に説明すれば、

  • タレットの命中率に影響するのは、大きく分けて「目標に対する角速度とタレットのトラッキング」「目標までの距離とタレットの射程」の2つ。命中率は元々100%だが、これらの要素が原因で低下する
  • 上の2つの要素は相互に独立しており、いくらトラッキング速度が早くても射程が足りない分の命中率低下を補うことはなく、逆に射程がどれだけ長くてもトラッキング速度の遅さによる命中率低下を補うことはない。

ということになります。


トラッキングの要素

全てのタレットには、「タレットトラッキング」という数値が設定されています。
これは「タレットの向きをどれだけ速く、正確に動かせるか」ということを表す性能値で、スキル・MOD・使用弾薬・船のボーナスなどで変動します。小型・短射程タレットは概ねこれが良好で、逆に大型・長射程タレットはこれが低い傾向にあります。
また、角速度とは「1秒間に対象と自艦との位置関係がどれだけの角度動いたか」ということを表す数値で、オーバービューの列設定で選択することで、オーバービューに表示させることができます。

タレットの向きを変える速さよりも敵の動きのほうが速いのであれば、弾を当てられないのは当たり前のことです。1)
なお、誤解されがちですが、EVEにおいて自艦の艦首の動きは角速度に影響を及ぼしません
対象をオービットしていて対象が常に自艦の艦首の右90度にいたとしても、対象に対する角速度が0になることはありません。

角速度はその性質上、遠くの対象ほど小さくなりやすく、近くの対象ほど大きくなりやすい2)です。そのため、遠い目標には命中率低下が起こりにくく、近い目標には命中率低下が起こりやすいです。

角速度と一致するトラッキング要素 トラッキングによる命中率
Tr*Sig/40000 50%
Tr*Sig/47000 60%
Tr*Sig/56000 70%
Tr*Sig/70000 80%
Tr*Sig/103000 90%
0 100%

射程距離の要素

タレットの射程距離には、「Optimal Range(最適射程距離)」と「Falloff(精度低下距離)」という2つの要素があります。
Optimal Rangeとは「距離による命中率低下が起こらない距離」で、Falloffは「距離による命中率の低下のしにくさ」を表す数値です。

目標との距離がタレットのOptimalRangeより短い場合は、射程距離が要因となる命中率低下は起こりません。
この範囲内で、かつトラッキングによる命中率低下が起こらない場合3)に、タレットの命中率は100%になります。

目標との距離がOptimalRangeより長い場合、距離要因での命中率の低下が始まります。
詳細は後述しますが、目標との距離が「OptimalRange+Falloff」のときに命中率は50%まで低下し、距離が「Optimalrange+3*Falloff」まで離れれば命中率はほぼ0%になります。

つまりトラッキングとは逆で、近い目標だと命中率が低下せず、遠い目標には命中率が低下します。


命中率算出

前述の計算式に従うと、「『目標との角速度*40000』と『トラッキング*目標のシグネチャサイズ』の比(=角速度比)」と「『距離-OptimalRange』とFalloffの比(=Falloff比)」は、同じように命中率を低下させます。
それをグラフ化したものが以下の画像です。

例えば、目標との角速度が「トラッキング*目標のシグネチャサイズ/40000」(=角速度比1)のときはトラッキング要因での命中率は50%となり、
角速度が0であればトラッキング要因での命中率低下は起こりません。
逆に、角速度が「トラッキング*目標のシグネチャサイズ/40000」の2倍(=角速度比2)出ていれば、命中率は6%まで低下します。
角速度が実効トラッキング速度の3倍(=速度比3)になる頃には、命中率はほぼ0%になります。

距離要因での命中率変化も、トラッキングによるものとあまり変わりません。
一つ大きくの違うのは、距離がOptimalRangeより短い範囲では命中率が低下せず、OptimalRangeを超えてから初めて命中率が低下するという点です。
この「OptimalRangeを超えてからの距離」とFalloffの長さが同じ(=Falloff比1)、つまり距離が「OptimalRange+Falloff」と同じ時に、命中率は50%になります。
「超えてからの距離」がFalloffの2倍(=Falloff比2)になれば命中率は6%になり、3倍以上で命中率はほぼ0%になります。

最終的な命中率は、「(トラッキング要因での命中率)*(距離要因での命中率)」となります。
例えば、「角速度比が1、距離がOptimalRange+Falloffに等しい」ときの命中率は、50%*50%=25%になります。

命中率によるダメージへの影響

タレットから弾が発射されるたびに、0から1の範囲で乱数が生成されます。
この乱数は「弾が命中するかどうか」と「どれだけのダメージが相手に伝わるか」の両方に影響します。

この時生成された乱数が上述の命中率を下回っていた時に、弾が命中したことになります。
命中していた場合、その乱数に0.5を加え、タレットの元々のダメージに乗じます。これが、実際に敵に与えられるダメージ量になります。

具体的な例を挙げると、命中率が100%のときの1回あたりの攻撃は、元々のダメージ量の50%~150%の範囲で変動します。平均すれば、DPSは元々のDPSと一致します。
命中率が50%の場合、ダメージ量の変動幅は50%から100%の範囲になります。外れる分を含めたDPSは、元々のDPSの37.5%となります。

また、1%以下の確率でクリティカルヒットが発生します。
クリティカルヒットの弾が命中した場合、与えられるダメージは乱数に関係なく元々のダメージの3倍になります。

なお、この時に実際に適用されたダメージの倍率により、ログでは以下のように表示されます。

表示 倍率
擦過(Barely scratches) 0.500~0.625
軽微(Hits lightly) 0.625~0.750
直撃(Hits) 0.750~1.000
小破(Well aimed) 1.000~1.250
中破(Excellent) 1.250~1.500
大破(Perfectly) 3.000(クリティカル)

平均ダメージ量は、命中率をX%とすると、元々のダメージ量(100%の値)の ((X-1)%*(50%+(X+49)%)/2+1%*3) %となります。


実戦での(大雑把な)計算例

ここに何のボーナスも受けていない200mm Railgun IIがあります。

このレールガンの性能はSkill All 5でアンチマター弾を使用した際、最適射程距離:精度低下範囲は13.5km:12.5km、トラッキングは10、DPSは36です。
このタレットでシグネチャサイズ1000m、2000m/sで静止する自分を中心に半径20kmの等速円運動をする敵を狙う例を考えてみましょう。

まず距離について考えましょう。20kmからタレットの最適射程距離を引くと6.5km、これは精度低下範囲の約半分です。
詳しい式を思い出してる暇はありませんが、最適射程距離+精度低下範囲で命中率は50%ですから、グラフの形を考えると、Falloutの半分だと命中率は大体80%程度でしょうか。

次に角速度について考えましょう。今回の場合、「トラッキング*目標のシグネチャサイズ」は10*1000で10000(1万)です。
角速度について考えます。「自艦が静止し相手が自艦をオービットしている」場合ですから、今回の角速度は 1*(2000[m/s]/20000[m]) 、0.1[rad/秒]ですね。

さて、「トラッキング*目標のシグネチャサイズ」の何分の1が角速度と等しいでしょうか?
式変形して、「トラッキング*目標のシグネチャサイズ/角速度」は10000/0.1=100000(10万)、つまり10万分の1が角速度と等しい事になります。
上の「トラッキングによる命中率」の表で、10万分の1の命中率はどの程度だったでしょうか?大体90%位でしたね。大体命中率90%としてしまいましょう。

2つの要素による命中率が出たら、それを掛け合わせます。0.9*0.8は0.72。
確か実効DPSの割合は命中率よりちょっと低くなるはずですから70%弱、2/3とするとDPSは24程度でしょうか。


大体合ってました。(画像は中型レールガンに何のボーナスも持たないAbaddon、skillはAll5の場合)

距離による減衰は最適射程距離から精度低下範囲の2倍まで線形であると雑に仮定しても、多いところで10%程度の誤差で済みます。
計算する上での問題は、角速度による減衰です。今回の場合、上の表の数字と命中率を幾つか覚えておいて、出てきた数字をそれに当てはめる形で計算しました。
「(トラッキング*目標のシグネチャ)÷角速度」が3万なら30%、4万なら50%、7万なら80%です。

実際は距離も角速度も刻々と変化するのですから、正確な数字を出す事は出来ませんし、その必要もありません。
しかし大雑把でも計算法を知っていれば、撃てば大体当たるのか、そこそこ当たる感じなのか、全く当たらないのかといった大雑把な感触を導くのに、少しは役に立つかもしれません。

1)
WoTで言うところのNDKと原理は一緒です。
2)
「Transversal Speed(相対横断速度)/距離」により角速度は求まります。分母が小さければ数値は大きくなり、分母が大きければ数値は小さくなる。当たり前のことですね。
相対横断速度とは、対象の速度の、自分と対象を結んだ直線に対して垂直な成分の速度のことです。対象がまっすぐ自艦に向かってきているなら相対横断速度は0になり、同時に角速度も0になります。逆に、自艦が静止し相手が自艦をオービットしているなら、相対横断速度は相手の出している速度と一致します。
3)
目標と自分の両方が完全に静止しているか、目標と自分が全く同じ方向に全く同じ速度で動いているか、目標と自分が同一の直線上を移動している場合
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draft3.txt · 最終更新: 2017/10/29 21:43 by bouninng