Fleet(フリート:艦隊)とは、他のプレイヤーと協力して様々なことをするためのシステムです。
他ゲームで言うところの「パーティ」に相当します。
MMOですから、もちろんこのゲームにおいても他の人との連携は重要です。フリートはその連携のための重要な機構となっています。
フリート内では、同じシステム内にいるフリートメンバーへ向かうワープ「メンバーワープ」と、リーダーが指揮下メンバーを一斉に同じ位置へワープさせる「フリートワープ」1)が可能になります。
この機能により、PvEにおいては多人数でのミッション攻略やサイト巡りが可能になり、PvPにおいては戦力の集中投入が容易になります。
Command BurstというMODを用いることにより、それを載せている船を中心とした一定範囲内のフリートメンバーの能力を底上げ出来ます。
様々な種類があり、戦闘だけでなく採掘向きの能力強化を行うことも出来ます。
「ウォッチリスト(WatchList:WL)」という機能により、あらかじめ選んだ味方のHP状況をリアルタイムで把握できるようになります。
加えて各種支援対象に素早く選択できるようになるというメリットも有ります。
NPCや賞金首プレイヤーを殺した時に手に入る賞金は、自動的に近くにいるフリートメンバーで分配されます。
また、ミッションなどの報酬は、受諾者が総取りと分配とを選択することが出来ます。
フリートメンバー専用のチャットチャンネルが存在したり、ドローンを差し向けてフリートメンバーを支援させることが出来たり、簡単に救援要請などが出せたり、ミッション情報を共有できたり、他にも様々な便利機能が存在します。
左上のNeocomメニューから「ソーシャル>フリート」を選ぶことで、フリートウィンドウが開きます。
フリートウィンドウは使用頻度が高いので、Neocomメニューバーに追加しておくのが良いです。Neocomメニューからドラッグしてバーにドロップすれば、バーに追加できます。
フリートを作るにしろ、他の人が作ったフリートに入るにしろ、基本的にフリート関連の操作はここから始めることになります。
フリートウィンドウの左上をクリックすることで、フリートを新しく作る事ができます。
フリートが多人数で使用するものである以上、他プレイヤーを呼べなければ話になりません。
他プレイヤーにフリートに来て貰う方法は、広告を用いて不特定多数の人に対して募集を掛けるか、プレイヤーを直接招待するかの2通りの方法があります。
フリートを作成した後であれば、フリート作成者2)が「広告」を作成することで他の人をフリートに招くことができます。広告はフリートウィンドウ左上のメニューか、フリートファインダーから作成できます。
作成された広告はフリートウィンドウの「フリートファインダー」に表示され、そこから他の人がフリートに参加できるようになります。
広告により「フリートの名前」「説明」「公開対象」を設定できます。公開対象となっている人のフリートファインダーにのみ広告が表示されるため、広告からそのフリートに参加できるのは公開対象になっている人だけです。
また、広告はチャットチャンネルなどに貼り付けることも可能です。
手順はリンク生成方法の例として載っているものに似ており、フリートファインダーから貼り付けたい広告をドラッグすることでリンク化出来ます。
リンク化して他のプレイヤーから広告が見えるようになったとしても、フリートに参加できるのは公開対象になっている人だけです。
なお、広告の公開対象はボスの所属及びスタンディングを基準としています。
ボスが交代した際に自動で広告を更新するかどうかを選択でき、自動で広告を更新した場合は新しいボスの所属及びスタンディングを基準とした公開対象となります。
フリート内で特定の権限を持っている場合3)、フリート外のプレイヤーを直接フリートへ招待することが出来ます。
招待したいプレイヤーを右クリックから「フリートに招待」を選択することで、フリートへの参加を打診することが出来ます。
なお、直接招待した場合はフリート広告の公開設定の影響を受けません。そのプレイヤーが既に他のフリートに参加していない限り、誰でもそのフリートに参加させることができます。
また、この方法はフリートをまだ編成していない状態でも使用できます。
その場合は「フリートに招待」ではなく「フリートを編成」となり、フリート作成と同時に招待が送られることになります。
フリートは、パイロットが参加する「スクアッド(Squad)」を最小単位として構成されています。
フリート内にはスクアッドの集合体である「ウイング(Wing)」があり、ウイングの集合体がフリートとなります。
1つのフリートには、ボスを含めて最大で256人が参加できます。
ボスは、フリート内全ての人事権を持つ役職です。デフォルトではフリート作成者がボス権限を持っています。
また、フリートメンバー右クリックからボス権限を譲渡することも出来ます。
ボスができることは、
となっています。
通常ではボスが操作しないとフリートメンバーは他スクアッドなどに移動することは出来ませんが、ボスがフリートウィンドウ左上から「フリームーブの設定」をすることで、フリートメンバーが自由にスクアッド間移動及びスクアッドリーダー就任が出来るようになります。ただし、フリートリーダーとウイングリーダーに限っては、フリームーブ状態かどうかに関わらずボスが指定しない限り就任することは出来ません。
リーダーは各スクアッド・各ウイング・フリートに1人ずつ配置できる役職で、それぞれの艦隊行動の起点となる役職です。
スクアッドリーダーは、各スクアッドから1人が就任することが出来ます。
フリートリーダーとウイングリーダーはボスの操作によってのみ就任できます。フリート・ウイングリーダーはスクアッドリーダーとは異なり、どのスクアッドにも所属しません。
各リーダーができることは、
となっています。
各リーダーは、フリートメンバーを同じ位置に向けてワープさせる「フリートワープ」を始動させることが出来ます。
やり方は、目的地を右クリックして「スクアッドをワープ」あるいは「スクアッドを~以内へワープ」を選択。
これをすると、自分の指揮下にいてなおかつ同じグリッド内7)にいるフリートメンバーが、その目的地へ向けワープを開始します。
あくまで「ワープの始動」なので、通常だとフリートワープを掛けても各艦船がバラバラにワープを開始します。
しかし、フリートワープの対象となる艦全てがその目的地へ向けアライン8)を完了していれば、フリートワープを掛けた時点で全ての艦が一斉にワープを開始します。
フリートワープの場合はメンバーの中で一番遅いワープ速度に全ての艦が自動で合わせるため、全艦のアラインが完了していれば、たとえ各艦のワープ速度が違っていたとしても全艦が同時にワープし同時に目的地へ到着します。
フリートの重要な機能の一つが、周囲のメンバーの能力を底上げする「コマンドバースト」です。
以前は「Warfare Link」というMODを使っていたことから、一般的に「Link(リンク)」と呼ばれます。EVEにおいて「Link」というと、一般的にはこのコマンドバーストのこと、及びそのための専用の船のことを言います。
基本は
の5種類があり、それぞれスクリプトの装填・消費により3種類の支援効果を発揮します。コマンドバースト発動時に、搭載艦から一定の範囲内にいた同一フリート所属の艦船がその恩恵を受けられます。
一度受けた効果は、搭載艦からの距離に関係なく一定時間持続します。そのため、支援効果を受けつつ艦隊から多少離れて行動するというのも可能です。
なお、同一効果の複数のコマンドバーストの影響下にあってもこれらの効果は重複せず、各効果で有効になっているもののうち最も強いもののみが適用されます。 また、コマンドバーストによる性能強化はスタッキングペナルティの対象になります。(一部の対象外ステータスを除く)
最大ボーナス | ||||
---|---|---|---|---|
Armor Command Burst | 各種アーマー防御力の向上 | |||
Armor Energizing | アーマーレジスタンスの強化 | +21.56% | ||
Armor Reinforcement | アーマーHPの増加 | +21.56% | ||
Rapid Repair | ローカル/リモートアーマーリペアラの サイクル時間短縮とキャパシタ消費低減9) | -21.56% | ||
Shield Command Burst | 各種シールド防御力の向上 | |||
Active Shielding | ローカル/リモートシールドリペアラの サイクル時間短縮とキャパシタ消費低減10) | -21.56% | ||
Shield Extension | シールドHPの増加 | +21.56% | ||
Shield Harmonizing | シールドレジスタンスの強化 | +21.56% | ||
Information Command Burst | 各種電子戦能力の向上 | |||
Electronic Hardening | WD/ECM/RSDへの耐性強化 | センサー強度(ECM耐性) : +48.52% RSD/WD耐性 : +24.26% |
||
Electronic Superiority | WD/ECM/RSD/TPの射程延長と強度強化 | +24.26% | ||
Sensor Optimization | ロックオン距離とスキャン解像度の強化 | ロックオン距離 : +48.52% スキャン解像度 : +24.26% |
||
Skirmish Command Burst | 各種機動戦能力の向上 | |||
Evasive Maneuvers | 慣性修正乗数低減(加速性向上)とシグネチャ半径低減 | -16.17% | ||
Interdiction Maneuvers | WebとWarp Scrambler/Disruptorの射程延長 | +32.34% | ||
Rapid Deployment | AB/MWDの最高速度ボーナス向上 | +32.34% | ||
Mining Foreman Burst | 各種採掘能力の向上 | |||
Mining Equipment Preservation | 採掘クリスタルの損傷確率低減 | -57.13% | ||
Mining Laser Field Enhancement | 各種採掘機及びSurvey Scannerの射程延長 | +114.26% | ||
Mining Laser Optimization | 各種採掘機のサイクル時間短縮とキャパシタ消費低減 | -57.13% |
これらによるブースト効果は、「Mindlink」と呼ばれるインプラントを使用することで、対応するコマンドバーストの効果と持続時間を25%増加できます。
上記の最大ボーナスはMindlinkの使用を前提とした数字です。
また、コマンドバーストを装備できるのは以下の艦種だけです。
艦種 | 起動 可能数 | 強度/持続 ボーナス | 対象 | 範囲ボーナス |
---|---|---|---|---|
Command Destroyers | 1基 | +2%/Lv | 2種 | |
Combat Battlecruiser | 1基 | +50% | ||
Attack Command Ship | 2基 | +4%/Lv | 2種 | |
Fleet Command Ship | 2基 | +3%/Lv | 2種 | +100% |
Strategic Cruisers11) | 1基 | +2%/Lv | 3種 | +50% |
Force Auxiliary | 2基 | +1%/Lv | 2種 | +200% |
Carrier | 2基 | +1%/Lv | 2種 | +200% |
Supercarrier | 2基 | +2%/Lv | 2種 | +200% |
Titan | 3基 | +200% | ||
Porpoise | 2基 | +2%/Lv | Mining | |
Orca | 3基 | +3%/Lv | Mining | +50% |
+1%/Lv | Shield | |||
Rorqual | 3基 | +25%12)+5%/Lv | Mining | +150%13)+50% |
+3%/Lv | Shield |
各艦のコマンドバースト起動数上限は、リグ「Command Processor」を装備することで増やせます。
Command Burstに似たモジュールとして、Titan専用装備Phenomena Generatorがあります。
これはCommand Burstより大規模で、範囲は同一グリッド内全域、更にフリートメンバーだけではなく敵味方全てに対して影響を与えます。
WHの特殊天体のようなものであり、メリットとデメリットが混在しています。デメリットをできるだけ避け、メリットの方の恩恵をフルに受けられるようなフリートで投入する必要があると言えるでしょう。
Amarr | Avatar用 ・キャパシタ回復速度向上 ・Kinレジスタンス増加 ・EMレジスタンス低下 ・最高速度低下 |
|
---|---|---|
Caldari | Leviathan用 ・シールドHP増加 ・EMレジスタンス増加 ・Kinレジスタンス低下 ・リモートアーマーリペア量低下 |
|
Gallente | Erebus用 ・アーマーHP増加 ・Expレジスタンス増加 ・Thermレジスタンス低下 ・リモートシールドリペア量低下 |
|
Minmatar | Ragnarok用 ・シグネチャ半径縮小 ・Thermレジスタンス増加 ・Expレジスタンス低下 ・Energy/Hybrid Turretの最適射程距離短縮 |
ブロードキャストは、様々な指示や救援要請を、フリート内で素早く正確に伝達できるシステムです。
ブロードキャストには大きく分けて2つの種類があり、
といった情報が発信できます。
救援要請などの自分に関するブロードキャストは、フリートウィンドウの下部分から操作することで発信できます。
折り畳まれている場合は、右下端の>>をクリックすることで展開できます。
自分に関するブロードキャストで特に重要で使用頻度も高いのが、左から2番目の「アーマー修復要請」と、左から3番目の「シールド修復要請」です。
基本的に、フリートのLogi役は味方の誰が撃たれているかを自分で知ることは出来ません。そのため、このブロードキャストを頼りに誰を回復させるかを判断します。逆に言うならば、これを使わないとフリートにおいて死ぬ確率が極めて高くなるということです。
右下端にある送信先設定は、よほど特別なことがない限りは十字矢印の「全員」にしておきましょう。
また、ターゲット指示や移動指示といった対象指定のブロードキャストは対象を右クリックしてから発信することが出来ます。
ブロードキャストを受信した場合、その対象が自動でオーバービューのトップに一時的に表示されます。
同時に、受信したブロードキャストはフリートウィンドウの「履歴」から一覧で確認できます。
この履歴のフィルタは「ブロードキャスト履歴」にしておきましょう。余程のことがない限り、ブロードキャスト以外が見れている必要はありません。
また、ブロードキャストの履歴からは、オーバービューと同様にロックオン操作やワープ操作などをすることが可能です。
ブロードキャストは、受信する(≒一覧に表示する)ものとしないものとを選択することが出来ます。
フリートウィンドウ左上のメニューから「ブロードキャストの設定」を開くことで、受信するブロードキャストの種類と、それぞれの色分けを設定できます。
基本的には全てのブロードキャストを受信するようにしておきましょう。ただし、Logi役でないならば「アーマー修復要請」「シールド修復要請」といった救援要請系は受信しないようにしておくほうが良いです。
また、移動指示やターゲット指示など重要なブロードキャストは、わかりやすく色を付けておくのが良いです。