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ユーティリティハイの活用

ユーティリティハイ(ユーティリティ・ハイスロット)とは、ハイスロットの数よりもハードポイントの数が少ないためにタレットやランチャーを装備できないハイスロットのことです。
例えば、Tempestはハイスロットが8つあるのに対し、タレットハードポイントが6つしかないため、ユーティリティハイが2つあることになります。
(ランチャーハードポイントも4つありますが、Tempestはミサイルにボーナスを持たないため、基本的にないものとして扱います。)

ここでは、ユーティリティハイに使用される代表的なモジュールとその用途について解説します。

なお、基本的に戦闘艦に装備する場合について考えるので、輸送艦などの非戦闘艦についてはこれのとおりではありません。
また、Covert Ops Cloaking Device(光学迷彩遮蔽装置)や、Warp Disruption Field Generator(ワープ妨害フィールド発生装置)のような、特定艦種の専用装備についてはここでは省きます。


PvE向け

PvEにおいてはユーティリティハイを使えるほどリソースが余っていることはあまりないですが、以下の2つは便利でよく使われます。

Automated Targeting System

Automated Targeting System
Automated Targeting System(全自動ターゲットシステム)は起動することで自動で周囲の敵をロックオンするMODですが、この効果はおまけで、メインの効果として装備しているだけで(起動せずとも)船のロックオン上限数が増えます
特にT1のもの(ロックオン上限数+2)はCPU/PG使用量が共に1と、極めて装備しやすいという点が優秀です。

事前にロックオンしておける数が増えるというのは、思った以上に便利です。

ただし、パイロットのTarget Management(ターゲット管理)/Advanced Target Management(高度ターゲット管理)スキルが十分に育っていないとこれの恩恵を受けられないという点には注意が必要です。
(「パイロットのロックオン数上限」と「船のロックオン数上限」の、より低い方に縛られる)

Drone Link Augmentor
Drone Link Augmentor(ドローンリンクオーグメンター)はドローン制御範囲を広げるMODです

ドローンで攻撃するためには、目標をロックオンした(≒ロックオン範囲内にいる)状態かつドローン制御範囲内でなければなりません。つまり、ドローン制御範囲とは、タレットやミサイルで言うところの「射程距離」に相当するステータスです。
ドローン制御範囲は基本的にパイロットのスキルに依存し、初期値で20km、Drone Avionics(ドローンアビオニクス)/Advanced Drone Avionics(ドローンアビオニクス上級)スキルによって最大60kmまで伸びます。

Drone Link Augmentorを装備することで、1つあたりドローン制御範囲を20km(T1)延長できます。
BC/BSクラスになってくるとロックオン距離に比べてドローン制御範囲が不足する場面が増えてきます。特に長距離狙撃をメインとする船や、ドローンボートなどに顕著です。
ただし、CPUを50前後使用するそこそこ重たいMODではあるので、装備するのはリソースに余裕があるときか、どうしても必要な場合に限られます。


PvP向け

PvPにおけるユーティリティハイはPvEとは比較にならないレベルで重要で、これの有無によって取れる戦術の幅が大きく変わります。
それぞれ特化艦が存在しますが、ここではユーティリティハイに使用する場合についてのみ考えます。

Energy Neutralizer

Energy Neutralizer
Energy Neutralizer(エネルギーニュートラライザー)、通称Neut(ニュート)。対象のキャパシタを減らすMODです
主に中~大型艦がIntyなどの小型艦に対処する(スクラムやMWDの停止を狙う)ために装備することが多いです。

Energy Nosferatu

Energy Nosferatu
Energy Nosferatu(エネルギーノスフェラトゥ)、通称NOS(ノス)。対象からキャパシタを吸い取るMODです
タックラー役の小型艦が、上記のニュート対策として装備することが多いです。

Smartbomb

Smartbomb
Smartbomb(スマートボム)は、自分を除く周囲のすべての目標にダメージを与えるMODです
小型のものは範囲も小さく威力も低いためほとんど有効に機能せず、使われるのはBSサイズのみ、それもリソースに余裕がある場合に限られます。

ドローン対策として有効で、通常のコンバットドローンを処理するには少し時間がかかるものの、EWARドローン(特にEC-300)などはHPが低いため簡単に壊すことができます。

Command Burst

Armor Command BurstShield Command BurstInformation Command BurstSkirmish Command Burst
Command Burst(コマンドバースト)、自分を含めた周囲の味方を強化するMODです。
ほとんどBC専用装備のようなものですが、例外としてここで触れます。

防御・ロックオン・機動性といった、通常ならミッド/ロースロットを使わないと強化できない性能をハイスロットを用いて強化できます。
そのため、本来はフリートでの仕様を想定されたMODですが単艦運用でも有効に使用でき、上記3つとは違いPvEでの運用も視野に入ります。

難点としては、通常の戦闘関連スキルとは別系統のスキルになるため、スキル習得に時間がかかるという事が挙げられます。


装備するべきではないもの

Tractor Beam

Tractor Beam
トラクタービーム。Jet缶や残骸を引き寄せるMODです。
どうしてもJet缶を引っ張らなければならない場合以外はモバトラを使いましょう。

Salvager

Salvager
サルベージャー。残骸からリグの原料などを採取するMODです。
サルベージで本格的に稼ぐなら専用艦を用意するべきです。

Scan Probe Launcher

Scan Probe Launcher
スキャンプローブランチャー。探検のためのMODです。
装備負荷が決して軽くはないため、これも専用艦を用意したほうが効率的です。

WH空間での運用をメインとする船なら、遭難対策に入れておいてもいいでしょう。
また、T3DD/T3CLはこれの装備負荷をほぼ0にするボーナスを持っているため、敵追跡用のために拡張ランチャーを装備することがあります。

Remote Repair等

Remote Shield BoosterRemote Armor RepairerRemote Capacitor Transmitter
リモートシールドブースターとリモートアーマーリペアラ、及びリモートキャパシタトランスミッター。対象のHP/キャパシタを回復させるMODです。

基本的にLogi艦専用装備であり、Logi艦が装備することを前提とした性能をしています。
装備負荷等も重く、これを使用する場合、フリート構成段階からそれを考慮する必要があります。