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technic:damage-calculation [2014/07/14 17:18] – [Damage Reduction Factor] bartlett | technic:damage-calculation [2022/03/03 22:50] – [ミサイルの命中] Osat Bartlett | ||
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行 3: | 行 3: | ||
しかし、常にこのDPSが発揮されるわけではありません。様々な要素によって、与えられるダメージは減衰します。 | しかし、常にこのDPSが発揮されるわけではありません。様々な要素によって、与えられるダメージは減衰します。 | ||
- | ここでは、何が原因でダメージが減衰し、最終的にどれだけのダメージが与えられるのかを詳しく解説します。 | + | 「相手に与えられるダメージ」が算出される流れは、以下のとおりです。 |
+ | - Fitting、スキル等により「その船が出せる最大のダメージ」が決められる。(これが装備画面上でのダメージ量・DPS) | ||
+ | - 攻撃時の弾の当たり方によって、「どれだけのダメージが相手に届いたか」が決まる。 | ||
+ | - 相手に届いたダメージは更に相手のレジスタンスによって軽減され、残りが実際のダメージとして船のHPを減らす。 | ||
+ | |||
+ | ここでは、2.の**「攻撃の当たり方でどれだけのダメージが相手に届き、どれだけのダメージが減衰するのか」「どうすればより多くのダメージを相手に与えられるか」**を詳しく解説します。\\ | ||
+ | 1.の「装備画面などでのカタログスペック的なダメージ量やDPS」の算出は、MODやスキルやボーナスの影響を受けたり[[: | ||
+ | 3.の[[: | ||
===== はじめに ===== | ===== はじめに ===== | ||
- | EVEにおけるダメージ計算は、 | + | 上記の**「弾の当たり方によるダメージの軽減」は、タレットとミサイルで算出方法が異なります**。 |
- | * タレットのダメージ計算 | + | |
- | | + | 簡単に言うならば、 |
- | の2種類に分けられます。 | + | * タレットに影響するのは「目標に対する角速度とタレットのトラッキング」「目標までの距離とタレットの射程」 |
+ | * ミサイルに影響するのは「目標のシグネチャ半径とミサイルの爆発半径」「目標の速度とミサイルの爆発速度」 | ||
+ | を基に、ダメージ量が計算されます。 | ||
+ | |||
+ | なお、[[: | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | ====== タレットのダメージ計算 | ||
+ | タレットのダメージに大きく関わるのが、命中率です。\\ | ||
+ | 弾が命中しなければ敵にダメージは与えられません。そして、命中率が高いほど敵の弱点に弾を当てられるようになり、ダメージも増加します。\\ | ||
+ | ここではその命中率がどのように決まるかを中心に解説していきます。 | ||
+ | |||
+ | ===== よく分かる解説動画 ===== | ||
+ | {{youtube> | ||
+ | [[https:// | ||
+ | [[http:// | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | ===== タレットの命中率計算式 ===== | ||
+ | タレットの命中率(AccuracyRate)とそれに関わる要素は、以下のように表されます。\\ | ||
+ | {{: | ||
+ | |||
+ | ^ V< | ||
+ | ^ T< | ||
+ | ^ Max | Maximum | 括弧の中身のうち一番大きい物が適用されるという意味。 | | ||
+ | ^ D | Distance | 自艦から目標までの距離。 | | ||
+ | ^ R< | ||
+ | ^ R< | ||
+ | |||
+ | これの要点だけを簡単に説明すれば、 | ||
+ | * タレットの命中率に影響するのは、大きく分けて「目標に対する角速度とタレットのトラッキング」「目標までの距離とタレットの射程」の2つ。__命中率は元々100%だが、これらの要素が原因で低下する__。 | ||
+ | * __上の2つの要素は相互に独立__しており、いくらトラッキング速度が早くても射程が足りない分の命中率低下を補うことはなく、逆に射程がどれだけ長くてもトラッキング速度の遅さによる命中率低下を補うことはない。 | ||
+ | ということになります。 | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | ===== トラッキングの要素 ===== | ||
+ | 全てのタレットには、「トラッキング速度」という数値が設定されています。\\ | ||
+ | __トラッキング速度とは「タレットの向きを1秒間にどれだけの角度動かせるか」ということを表す性能値__で、スキル・MOD・使用弾薬・船のボーナスなどで変動します。短射程タレットは概ねこれが良好で、逆に長射程タレットはこれが低い傾向にあります。\\ | ||
+ | また、__角速度とは「1秒間に対象と自艦との位置関係がどれだけの角度動いたか」ということを表す数値__で、[[: | ||
+ | |||
+ | タレットの向きを変える速さよりも敵の動きのほうが速いのであれば、弾を当てられないのは当たり前のことです。(([[http:// | ||
+ | なお、誤解されがちですが、EVEにおいて**自艦の艦首の動きは角速度に影響を及ぼしません**。\\ | ||
+ | 対象をオービットしていて対象が常に自艦の艦首の右90度にいたとしても、対象に対する角速度が0になることはありません。 | ||
+ | |||
+ | 角速度はその性質上、遠くの対象ほど小さくなりやすく、近くの対象ほど大きくなりやすい((「Transversal Speed(相対横断速度)/ | ||
+ | |||
+ | ==== Effective Tracking Speed ==== | ||
+ | Effective Tracking Speed(実効トラッキング速度)とは、**__タレットのトラッキング速度に「(撃つ対象のシグネチャ半径)/ | ||
+ | __実際に角速度と比較され命中率計算に関わるのは、情報画面などで確認できるタレットのトラッキング速度ではなく、実効トラッキング速度になります。__ | ||
+ | |||
+ | < | ||
+ | このため、同一の距離で同一の動きをする目標であっても、**大型のタレットで小型の目標を撃つと実効トラッキング速度が悪化するため命中率は低下し、逆に小型のタレットで大型の船を撃つと、実効トラッキング速度が改善され命中率が向上します**。</ | ||
+ | |||
+ | 現在ではタレットの大きさに関係なく全てのタレットのシグネチャ解像度が40000mに統一されています。\\ | ||
+ | そのため実効トラッキング速度は「(タレットのトラッキング速度)×(撃つ対象のシグネチャ半径)/ | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | ===== 射程距離の要素 ===== | ||
+ | タレットの射程距離には、「**Optimal Range(最適射程距離)**」と「**Falloff(精度低下距離)**」という2つの要素があります。\\ | ||
+ | Optimal Rangeとは「距離による命中率低下が起こらない距離」で、Falloffは「距離による命中率の低下のしにくさ」を表す数値です。 | ||
+ | |||
+ | 目標との距離がタレットのOptimalRangeより短い場合は、射程距離が要因となる命中率低下は起こりません。\\ | ||
+ | この範囲内で、かつトラッキングによる命中率低下が起こらない場合((目標と自分の両方が完全に静止しているか、目標と自分が全く同じ方向に全く同じ速度で動いているか、目標と自分が同一の直線上を移動している場合))に、タレットの命中率は100%になります。 | ||
+ | |||
+ | 目標との距離がOptimalRangeより長い場合、距離要因での命中率の低下が始まります。\\ | ||
+ | 詳細は後述しますが、目標との距離が「OptimalRange+Falloff」のときに命中率は50%まで低下し、距離が「Optimalrange+3*Falloff」まで離れれば命中率はほぼ0%になります。 | ||
+ | |||
+ | つまりトラッキングとは逆で、近い目標だと命中率が低下せず、遠い目標には命中率が低下します。 | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | ===== 命中率算出 ===== | ||
+ | 前述の計算式に従うと、「目標との角速度と実効トラッキング速度の比(=速度比)」と「『距離-OptimalRange』とFalloffの比(=Falloff比)」は、同じように命中率を低下させます。\\ | ||
+ | それをグラフ化したものが以下の画像です。 | ||
+ | |||
+ | {{: | ||
+ | |||
+ | 例えば、目標との角速度が実効トラッキング速度と同じ(=速度比1)のときはトラッキング要因での命中率は50%となり、角速度が0(=速度比0)であればトラッキング要因での命中率低下は起こりません。\\ | ||
+ | 逆に、角速度が実効トラッキング速度の2倍(=速度比2)出ていれば、命中率は6%まで低下します。角速度が実効トラッキング速度の3倍(=速度比3)になる頃には、命中率はほぼ0%になります。 | ||
+ | |||
+ | 距離要因での命中率変化も、トラッキングによるものとあまり変わりません。\\ | ||
+ | 一つ大きくの違うのは、距離がOptimalRangeより短い範囲では命中率が低下せず、OptimalRangeを超えてから初めて命中率が低下するという点です。\\ | ||
+ | この「OptimalRangeを超えてからの距離」とFalloffの長さが同じ(=Falloff比1)、つまり距離が「OptimalRange+Falloff」と同じ時に、命中率は50%になります。\\ | ||
+ | 「超えてからの距離」がFalloffの2倍(=Falloff比2)になれば命中率は6%になり、3倍以上で命中率はほぼ0%になります。 | ||
+ | |||
+ | 最終的な命中率は、「**__(トラッキング要因での命中率)*(距離要因での命中率)__**」となります。\\ | ||
+ | 例えば、「角速度と実効トラッキング速度が同じで、距離がOptimalRange+Falloffに等しい」ときの命中率は、50%*50%=__25%__になります。 | ||
+ | |||
+ | ==== 命中率によるダメージへの影響 ==== | ||
+ | タレットから弾が発射されるたびに、0から1の範囲で乱数が生成されます。\\ | ||
+ | この乱数は「弾が命中するかどうか」と「どれだけのダメージが相手に伝わるか」の**両方に**影響します。 | ||
+ | |||
+ | **この時生成された乱数が上述の命中率を下回っていた時に、弾が命中したことになります。**\\ | ||
+ | 命中していた場合、その乱数に0.5を加え、タレットの元々のダメージに乗じます。これが、実際に敵に与えられるダメージ量になります。 | ||
+ | |||
+ | 具体的な例を挙げると、命中率が100%のときの1回あたりの攻撃は、元々のダメージ量の50%~150%の範囲で変動します。平均すれば、DPSは元々のDPSと一致します。\\ | ||
+ | 命中率が50%の場合、ダメージ量の変動幅は50%から100%の範囲になります。外れる分を含めたDPSは、元々のDPSの37.5%となります。 | ||
+ | |||
+ | また、1%以下の確率でクリティカルヒットが発生します。\\ | ||
+ | クリティカルヒットの弾が命中した場合、与えられるダメージは乱数に関係なく元々のダメージの3倍になります。 | ||
- | なお、ドローンの場合、FighterBomber(艦載爆撃機)にはミサイルのダメージ計算が適用され、それ以外のドローンは全てタレットのダメージ計算が適用されます。 | + | なお、この時に実際に適用されたダメージの倍率により、ログでは以下のように表示されます。 |
+ | ^ 表示 ^ 倍率 ^ | ||
+ | ^ 擦過(Grazes) | 0.500~0.625 | | ||
+ | ^ 軽微(Glances off) | 0.625~0.750 | | ||
+ | ^ 直撃(Hits) | 0.750~1.000 | | ||
+ | ^ 小破(Penetrates) | 1.000~1.250 | | ||
+ | ^ 中破(Smashes) | 1.250~1.500 | | ||
+ | ^ 大破(Wrecks) | 3.000(クリティカル) | | ||
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====== ミサイルのダメージ計算 ====== | ====== ミサイルのダメージ計算 ====== | ||
- | ミサイルのダメージ計算はタレットとは異なり、目標までの距離がダメージに影響しません。\\ | + | ミサイルに関しては__タレットとは異なり、命中率という概念がありません__。条件を満たしていれば当たり、そうでなければ外れます。\\ |
- | まずミサイルが命中するかどうかが問われ、命中しなければもちろんダメージはありません。命中した場合にのみ、ダメージ計算が実行されます。 | + | 命中しなければもちろんダメージはありません。命中した場合にのみ、ダメージ計算が実行されます。 |
- | また、ミサイルのダメージは自艦や目標の動きにほとんど影響されません。\\ | + | また、ミサイルのダメージは自艦や目標の動く向きにほとんど影響されません。\\ |
そのためタレットに比べて戦闘中にダメージが変動することが少なく、ほとんど一定したダメージを与えられます。\\ | そのためタレットに比べて戦闘中にダメージが変動することが少なく、ほとんど一定したダメージを与えられます。\\ | ||
この「実際に与えられるダメージ」を指して、カタログスペック上でのダメージ量と対比し「**実効ダメージ(Effective Damage)**」という言葉がよく使われます。 | この「実際に与えられるダメージ」を指して、カタログスペック上でのダメージ量と対比し「**実効ダメージ(Effective Damage)**」という言葉がよく使われます。 | ||
===== ミサイルの命中 ===== | ===== ミサイルの命中 ===== | ||
- | ミサイルには「Velocity(速度=飛行速度)」「FlightTime(飛行時間)」というパラメータがあり、ミサイルが発射されてから飛行時間を使い切るまでに目標に到達すれば、命中となります。\\ | + | ミサイルには「Velocity(速度=飛行速度)」「FlightTime(飛行時間)」というパラメータがあり、__スペック上の__射程距離は「(Velocity)*(FlightTime)」で算出されます。\\ |
- | このため、射程距離すなわち目標に命中しうる距離は「(Velocity)*(FlightTime)」で算出されますが、実際には自艦と目標の動きによって見かけ上の射程距離は変化します。 | + | このうち、**__飛行時間の整数部分の距離内では命中率100%、端数部分の長さに比例した確率で、+1秒分の距離まで命中します。__**\\ |
+ | これはどういうことかと言うと、 | ||
+ | * ミサイルの性能 | ||
+ | * 飛行速度:10, | ||
+ | * 飛行時間:3.7秒 | ||
+ | * 表示される射程距離:37km | ||
+ | * このときのミサイル命中率 | ||
+ | * 100%確実に命中する距離:30kmまで | ||
+ | | ||
+ | * 最長で40km先まで到達 | ||
+ | * 40kmまで到達する確率:70% | ||
+ | * これは「30km~40kmの間での命中率:70%」と同義 | ||
+ | ということになります。\\ | ||
+ | つまり、**スペック上の射程距離内でもミサイルが外れることがあり、逆に射程距離より遠い目標にも当たることがある**、ということです。 | ||
- | 具体的には、目標が自艦に近づくようにに動いていた場合、ミサイルが発射されてから着弾するまでに距離が詰まるため、射程距離より遠くからミサイルを撃ったとしても命中する場合があります。\\ | ||
- | 逆に目標が自艦から逃げるように動いていた場合、ミサイルが発射されてから到達するまでに目標は元々いたところより遠ざかっているため、命中するにはより長い射程距離が必要になります。 | ||
- | 目標がミサイルの飛行速度より速く動いていた場合には、ミサイルが追いつけないためほとんど命中しなくなります。\\ | + | これに加えて、発射艦と目標の動きによって、ミサイルの実際の飛行距離が変化します。 |
- | また、ミサイルにはHPが設定されており、攻撃を受ければ破壊されることがあります。ボムやスマートボムと言った範囲型兵装やDefenderMissile(防衛ミサイル)などを受け破壊されれば、もちろんミサイルは目標に命中することはありません。 | + | |
+ | 具体的には、目標が自艦に近づくようにに動いていた場合、ミサイルが発射されてから着弾するまでに距離が詰まるため、飛行距離が短く済むのでミサイルは当たりやすくなります。\\ | ||
+ | 逆に目標が自艦から逃げるように動いていた場合、ミサイルが発射されてから到達するまでに目標は元々いたところより遠ざかっているため、飛行距離が長くなります。特に、目標がミサイルの飛行速度より速く動いていた場合には、ミサイルが追いつけないためほとんど命中しなくなります。 | ||
+ | |||
+ | また、ミサイルにはHPが設定されており、攻撃を受ければ破壊されることがあります。ボムやスマートボムと言った範囲型兵装を受け破壊されれば、ミサイルは目標に命中することはありません。 | ||
- | そのような状況でなければ、基本的にミサイルは射程内の目標に対してほとんどの場合命中します。 | ||
===== ミサイルのダメージ倍率 ===== | ===== ミサイルのダメージ倍率 ===== | ||
- | ミサイルのダメージ倍率(DamageMultiplier)の計算式は以下のようになっています。 | + | ミサイルのダメージ倍率(DamageMultiplier)の計算式、そしてそれに影響する要素は以下のようになっています。 |
- | {{:technic:damagemultiplier.png? | + | {{:technic:damagemultiplier2.png? |
^ Min | Minimum | 括弧の中身のうち一番小さいものが適用されるという意味。 | | ^ Min | Minimum | 括弧の中身のうち一番小さいものが適用されるという意味。 | | ||
^ R< | ^ R< | ||
^ R< | ^ R< | ||
- | ^ V< | + | ^ V< |
^ V< | ^ V< | ||
^ drf | DamageReductionFactor | 詳細は後述。 | | ^ drf | DamageReductionFactor | 詳細は後述。 | | ||
- | これで算出されるダメージ倍率をミサイルの元々のダメージ量に掛けることで、実際に与えられるダメージ量が算出できます。 | + | これで算出されるダメージ倍率をミサイルの元々のダメージ量に乗じることで、実際に与えられるダメージ量が算出できます。 |
---- | ---- | ||
行 56: | 行 188: | ||
* 爆発速度が目標速度より遅い場合もダメージが減衰しますが、爆発半径が大きい場合に比べ減衰の仕方は緩やかです。\\ また、__爆発速度が遅くても爆発半径が十分に小さい場合、ダメージが減衰せず100%相手に与えられることがあります。__ | * 爆発速度が目標速度より遅い場合もダメージが減衰しますが、爆発半径が大きい場合に比べ減衰の仕方は緩やかです。\\ また、__爆発速度が遅くても爆発半径が十分に小さい場合、ダメージが減衰せず100%相手に与えられることがあります。__ | ||
* 爆発半径が大きく爆発速度も遅い場合は、ダメージ倍率が半径比よりも小さくなり、与えるダメージはより減衰します。 | * 爆発半径が大きく爆発速度も遅い場合は、ダメージ倍率が半径比よりも小さくなり、与えるダメージはより減衰します。 | ||
+ | このように、**ミサイルのダメージ計算に大きく影響するのは、「__爆発半径とシグネチャ半径の比率__」と「__爆発速度と目標の速度の比率__」の2つ、ということになります。**\\ | ||
+ | そしてその2つの要素は、__タレットの命中率に関わる2つの要素とは異なり、相互に独立していません__。 | ||
- | これを更に視覚的にわかりやすくしたものが、以下のグラフになります。 | + | このダメージ計算式を視覚的にわかりやすくしたものが、以下のグラフになります。 |
- | {{: | + | {{: |
+ | (※T1Rocketの場合) | ||
- | 中央から左へ伸びる軸が速度比((爆発速度を目標速度で割ったもの))で、中央から右へ伸びる軸が半径比、縦の軸がダメージ倍率となります。\\ | + | **中央から左へ伸びる軸が速度比((爆発速度を目標速度で割ったもの))で、中央から右へ伸びる軸が半径比、縦の軸がダメージ倍率となります**。\\ |
- | 爆発速度が目標速度より遅い場合でも、ダメージが100%になる部分があることが見て取れると思います。 | + | 爆発速度が目標速度より遅い場合(=速度比が1以下)でも、ダメージが100%になる部分があることが見て取れると思います。 |
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+ | |||
+ | ==== つまりどういうことか ==== | ||
これらにより、以下のことがわかります。 | これらにより、以下のことがわかります。 | ||
* ミサイルの実効ダメージを大きくしたいのであれば、爆発速度を上げたり敵の速度を下げたりするよりも、**爆発半径を小さくしたりターゲットペインターを使ったりするほうが効率的。** | * ミサイルの実効ダメージを大きくしたいのであれば、爆発速度を上げたり敵の速度を下げたりするよりも、**爆発半径を小さくしたりターゲットペインターを使ったりするほうが効率的。** | ||
- | * ミサイル攻撃を受けている時にMWDを使うと、それによってミサイルを振りきっているか、あるいはMWDのシグネチャ半径ペナルティを軽減するボーナスを持っていない限り、受けるダメージは増加する。 | + | * ミサイル攻撃を受けている時にMWDを使うと、その加速によってミサイルを振り切れるか、あるいはMWDのシグネチャ半径ペナルティを軽減するボーナスを持っているか、あるいは元から減衰なしでダメージを受けていた場合などでない限り、受けるダメージは増加する。 |
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行 74: | 行 211: | ||
==== Damage Reduction Factor ==== | ==== Damage Reduction Factor ==== | ||
Damage Reduction Factorとは、各種ミサイル弾薬が固有で持っているステータスの一つです。\\ | Damage Reduction Factorとは、各種ミサイル弾薬が固有で持っているステータスの一つです。\\ | ||
- | ただしゲーム内ではマスクデータとなっており、閲覧することができません。\\ | + | ただしゲーム内ではマスクデータとなっており、情報画面などで確認することができません。\\ |
- | しかし、[[http:// | + | しかし、[[http:// |
- | DRFとは、簡単に言うと「**爆発速度と目標速度の関係がどれだけダメージ倍率へ影響するかを表す数値**」で、これが大きいほど速度比の影響を受けやすくなります。 | + | DRFとは、簡単に言うと「**爆発速度と目標速度の関係がどれだけダメージ倍率へ影響しやすいかを表す数値**」で、これが大きいほど速度比の影響を受けやすくなります。 |
- | {{: | + | {{: |
- | {{: | + | {{: |
- | 上はDRFが3のT1Rocket、下はDRFが5のT1Torpedoのダメージ倍率グラフです。\\ | + | 上はDRFが0.644のT1Rocket、下はDRFが0.944のT1Torpedoのダメージ倍率グラフです。\\ |
- | 少しわかりにくいですが、同じ速度比・同じ半径比であっても微妙に倍率が異なり、drfが大きいT1Torpedoの方がダメージ倍率が低くなっていることが確認できます。 | + | 少しわかりにくいですが、同じ速度比・同じ半径比であっても微妙に倍率が異なり、drfが大きいT1Torpedoの方が、速度比1以下の範囲で全体的にダメージ倍率がより低くなっていることが確認できます。 |
以下がDRFの一覧です。 | 以下がDRFの一覧です。 | ||
- | ^ Missile Type | DRF | | + | |< 300px 250px 50px >| |
- | ^ Precision Light Missile | 2.6 | | + | ^ Missile Type ^ DRF | |
- | ^ Precision Heavy Missile | 2.7 | | + | ^ Light Fighter(Space Superiority) | 0.407 | |
- | ^ Auto-Targeting Light Missile | 2.8 | | + | ^ Precision Light Missile | 0.561 | |
- | ^ Light Missile | 2.8 | | + | ^ Precision Heavy Missile | 0.583 | |
- | ^ Rocket | 3 | | + | ^ Auto-Targeting Light Missile | 0.604 | |
- | ^ Heavy Missile | 3.2 | | + | ^ Light Missile | 0.604 | |
- | ^ Auto-Targeting Heavy Missile | 3.2 | | + | ^ Rocket | 0.644 | |
- | ^ Javelin Rocket | 3.2 | | + | ^ Heavy Missile | 0.682 | |
- | ^ Fury Light Missile | 3.2 | | + | ^ Auto-Targeting Heavy Missile | 0.682 | |
- | ^ Precision Cruise Missile | 3.5 | | + | ^ Javelin Rocket | 0.682 | |
- | ^ Cruise Missile | 4.5 | | + | ^ Fury Light Missile | 0.652 | |
- | ^ Auto-Targeting Cruise Missile | 4.5 | | + | ^ Precision Cruise Missile | 0.735 | |
- | ^ Rage Rocket | 4.5 | | + | ^ Cruise Missile | 0.882 | |
- | ^ Citadel | + | ^ Auto-Targeting Cruise Missile | 0.882 | |
- | ^ Fury Heavy Missile | 4.5 | | + | ^ Rage Rocket | 0.882 | |
- | ^ Heavy Assault Missile | 4.5 | | + | ^ XL Cruise Missile | 0.882 | |
- | ^ Javelin Heavy Assault Missile | 4.6 | | + | ^ Fury Heavy Missile | 0.882 | |
- | ^ Fury Cruise Missile | 4.7 | | + | ^ Heavy Assault Missile | 0.882 | |
- | ^ Rage Heavy Assault Missile | 4.8 | | + | ^ Javelin Heavy Assault Missile | 0.895 | |
- | ^ Torpedo | 5 | | + | ^ Fury Cruise Missile | 0.908 | |
- | ^ Javelin Torpedo | 5.2 | | + | ^ Rage Heavy Assault Missile | 0.920 | |
- | ^ Rage Torpedo | 5.2 | | + | ^ Torpedo | 0.944 | |
- | ^ Citadel | + | ^ Light Fighter(Attack) | 0.944 | |
- | ^ FighterBomber | + | ^ Heavy Fighter(Long Range Attack) | 0.944 | |
+ | ^ Heavy Fighter(Shadow) | 0.944 | | ||
+ | ^ Javelin Torpedo | 0.967 | | ||
+ | ^ Rage Torpedo | 0.967 | | ||
+ | ^ XL Torpedo | 1.0 | | ||
+ | ^ Heavy Fighter(Heavy Attack) | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | ====== 艦載戦闘機の特殊補正 ====== | ||
+ | 冒頭で述べたとおり、[[: | ||
+ | * タレットと同様の「最適射程距離」「精度低下範囲」による減衰 | ||
+ | * ミサイルと同様の「シグネチャ半径と爆発半径の比」「目標速度と爆発速度の比」による減衰 | ||
+ | の両方が適用されます。\\ | ||
+ | 射程による減衰は艦載機が目標を最適射程内に捉えている限り発生しないので、火力の向上を図るのならばミサイル由来の爆発半径/ | ||
+ | |||
+ | なお、これらの通常のダメージ計算とは別に、 | ||
+ | * Space Superiority(制空戦闘機)でドローン・艦載機以外を攻撃すると、**与えるダメージが1/ | ||
+ | * Heavy Attacker(重攻撃機)で[[:: | ||
+ | という特別な補正が存在します。 |